マイナ資格確認アプリ(訪問診療用)を導入する

12/2で新規の保険証発行が終了するということで、在宅医療を受けている患者さんにどう対応するか?はあまり大きな話題になっていないですが、訪問診療を行っている医療機関にはちょっと気になる話題です。

在宅では、オンライン資格確認(居宅同意取得型)というものが既にあり、モバイル端末からwebサービスにアクセスして、患者さんに暗証番号を入力してもらうという形がすでにあるのですが、令和6年10月からアプリを使って確認ができる様になったということです。

今回はそのマイナ資格確認アプリ(訪問診療用)を導入する手順のメモを残しておくとひょっとして誰かのお役に立てるかもということで残しておきます。こんなことをやるのは小規模診療所の院長か事務さんだけなのですが、この経験は今後の発熱外来やオンライン診療でのマイナ資格確認に活きるとよいなと思って残しておきます。事前に業者によるレセコンの改修が必要です(補助金があるようです)。

必要なもの

  • ICカードを読み取る機能をもつスマホ(もしくはタブレット)
    • 当院はiPhoneを利用
  • マイナ資格確認アプリ
    • App Storeなどでダウンロード
  • アプリで入力する必須4項目
    • 機関コード(=10桁の医療機関番号)
    • ユーザーID(後述)
    • パスワード(後述)
    • アクティベーションコード(資格確認端末から発行)

導入の手順

  1. マイナ資格確認アプリをスマホにダウンロードする
  2. 資格確認端末からアクティベーションコードを生成しておく
  3. 機関コード、ユーザーID、パスワード、アクティベーションコードをアプリに入力する

以上でできます。実は簡単です。

つまずいたところ

  • マイナ資格確認アプリの利用に申請がいるのかいらないのか
    • webで検索すると、オンライン資格確認の義務のない施術所などの情報が出てきて迷う。オンライン資格確認を導入している医療機関であれば申請は不要。
  • マイナ資格確認アプリの必須4項目のそれぞれの定義が分からなかった
    • 機関コードは10桁の医療機関番号。
    • ユーザーIDとパスワードは、オンライン資格確認等システムの「一般アカウント」又は「医療情報閲覧アカウント」のユーザID・パスワードということでした。当院は新たにアプリ用に「医療情報閲覧アカウント」を作成して対応しました。管理者アカウントをいれても反応しないのでつまづいていました。
    • アカウントの作り方は、「手順書・マニュアル」の一覧>2.端末の設定や操作について知りたい方はこちら>③ 操作マニュアル>操作マニュアル(管理者編)の第2章を見るとあります。
  • アクティベーションコードの生成について
    • 上記の操作マニュアル(管理者編)の第6章を参考に、オンライン視覚確認システムに管理者アカウントでログインして生成します。

マイナ資格確認アプリとwebサービスどっちを使う?

マイナ資格確認アプリの良いところは、患者さん自身の暗証番号入力から、医療者が在宅医療の場面で目視確認による本人確認が可能となったということにつきるかと思います。

暗証番号を管理する能力がある人が訪問診療の時にいれば、マイナ在宅受付webのままでも良いかもしれません。

訪問診療している高齢者のかたの認知機能やADLを考えると、患者さん自身でマイナの暗証番号を確認できるとは思えなかったので、医療者が目視で確認できるというのは好意的に受け止めたいと思います。

ただマイナンバーカードが訪問診療時にすっと出てくるかはちょっと不安ではあります。

訪問診療時の資格確認の課題・疑問点

施設に入居している高齢者に対するマイナ保険証の確認はどうなっていくのでしょうか。顔認証はマイナ資格確認アプリでできるとして、施設にマイナをあずけることになるのでしょうか。施設も預かりたくないような気もしますが、今後どうなるのでしょうか。

タイトルとURLをコピーしました